人はなぜ締め切り間近になって焦るのか。
~今から使えるやる気のメカニズム~
テストは一夜漬け。夏休みの宿題はギリギリ。まだ終わっていない仕事が山積みで、締め切りも近い。
、、、みたいな日々を送っていませんか?
やらなければいけないのはわかっているけど、なぜかやる気がでない、気が進まない。
それってなぜなのでしょうか?
今回は、これらの原因と対処法について考えていきたいと思います。
使えるところはどんどん使ってくださいね。
- 1.やる気のイメージの誤解
- 2.カフェなら捗る理論
- 3.動き始めることだけを目標に
- 4.動きを止めないことが大事
- 5.簡単なものからこなす
- 6.漠然とした構想はあるか
- 7.誰かに宣言する
- 8.睡眠はとれているか
- 9.まとめ
1.やる気のイメージの誤解
すぐ動けないのは、やる気について少し勘違いをしていることが原因かもしれません。
さて、今抱えている仕事や勉強の一番ツラい部分ってどこでしょうか?
「やりたくない」になってしまうのは、このツラい部分がいやだからだと思いますが、どこが一番「やりたくない」のポイントでしょうか、というのが今回のはじまりです。
例えば山を想像してください。
すると、やりたくないポイントが山頂に当たるのが一般的なイメージだと思います。
よって、今は麓付近に居ることになります。
「これから山登りかぁ」と気が滅入って、頂上に来ても「ここから下山が大変だ・・・」とやる気をなくす。そんなメカニズムだと思いがちではないでしょうか。
しかし、これはやる気のイメージとしては正しくないのです。
ところで、電車やエアコンが一番電力を使うのはどこだかご存知ですか?
電車は、停車から進行にかけての「走りはじめ」、エアコンは電源を入れた瞬間の「起動したて」です。どちらも動き始めなわけですね。
人間も同じで、実は一番ツラいのは「活動を始めた瞬間」なのです。
だとすると、山のモデルは不正確なことがわかります。
なぜなら、登山をはじめてから頂上に達しても下山という試練があることになるからです。
しかし、やる気というものは、実際は滑り台のように、登りはじめてすぐ階段(ツラいポイント)があると考えられ、頑張ればあとは滑るだけという方がより正確なイメージではないでしょうか?
よって、締め切り間近に焦ってしまうのは、「やりたくないポイント」が遠くにあると思うが故に、気が遠くなってそもそも動かないことが原因のひとつだと言えるでしょう。
2.カフェなら捗る理論
滑り台のモデルは、身近なことで説明できます。それは、家では気が散るけどカフェなら捗るという場合です。これがまさにこの滑り台のモデルなのです。
カフェに居ると仕事が少なくなるわけではなく、気が散らないわけでもありません。
確かに家よりも自由に使えるものは少ないかもしれません。
しかし、家よりカフェの方が人もいるし、音も多いし、視界には動くものが目に入りやすい。
なので、カフェ=集中できる環境、とは言い切れないはずです。それなのにカフェでなら集合できるとはどういうことか。
それは、カフェに入ったときは「滑り台の階段」を登りきっている状態になっていると言えるのです。つまり、家を出ることが「滑り台の階段」(=一番ツラいポイント)になっているわけです。
もしこれが「山のモデル」をベースにすると、カフェであっても「やる気がでる」とはならないはずです。
3.動き始めることだけを目標に
いつか動かなくてはならないのですが、「これからどんどんキツくなる」と考えるからそもそも動かないのであって、「動いてしまえばあとは楽」と考えると少し動ける気がしませんか?
「やり始めると案外簡単なんだよね」は、まさにこれです。
掃除やメールの返信、レポートの執筆などはこの最たる例だと思います。
とにかくやり始めたら終わりなのです!
今日から仕事や勉強は、山のモデルではなく滑り台のモデルを
イメージしてみてはいかがでしょうか。
面白いことに、滑り台は、階段の段数が多ければ多いほど滑る時間は面白いはず。
はじめの一歩さえ踏み出してしまえばあとは楽しさしか待っていないことになります。
あとは、一歩踏み出すか否か。これにかかっています。
4.動きを止めないことが大事
ここからは具体的にやる気を出す方法を考えていきましょう。
例えば仕事から帰ってきて、ご飯を食べて、、、
そうすると歯を磨いたりお風呂に入ったり、もう一仕事したりしなければならない。でも帰ってしまったらやる気がでない。
こんな時に使える技を紹介します。
それは、「動きを止めず勢いでやってしまうこと」です。
家に帰った瞬間はまだかろうじて動けるはず。となれば、ご飯を食べるより先に仕事をしてしまうとか、先にお風呂に入ってしまうとか、順番を変える、ただそれだけです。
ボクシングの試合を見ていると、試合中の選手は絶えず跳び続けていますよね?
これは、一度運動を止めてしまうと次攻撃を繰り出すときに必要以上にエネルギーを使ってしまい、返って体力を消耗してしまわないためだそうです。
同じく、仕事などで一度動いてしまったら、止めることなくその勢いでやるべきことをやってしまった方がいいということです。
5.簡単なものからこなす
4に関わることですが、そもそも勢いをつけなければ元も子もありません。
やる気があるということは、勢いがあるということだからです。では、どうすればいいか。
それは、比較的簡単に終わるものからこなしていくことをお勧めします、
例えば、終わるまでに1日かかる仕事、30分で終わる仕事、5分で終わる仕事があったとしましょう。
最優先は5分で終わる仕事です。なぜなら、達成感から勢いがつくからです。
なので、まずはTo doリストに上げてみて、終わる時間の早いものから順に取りかかることがよいというわけです。
6.漠然とした構想はあるか
「何から取りかかればいいかわからない」「大きな仕事過ぎて圧倒されてしまう」。気が遠くなってしまってやる気がでないという場合です。
実際、仕事ができる人は、なんとなくイメージというものがあるわけです。「こうやって進めていけば納期に間に合あう」みたいな。
しかし、全く新しいことや新人のときなどは何が何かわからないわけです。つまり、イメージができないのです。
よって、大まかでいいのでどのように取り組んでいくのか(道筋)や、完成の姿はどんなものかなどを一度捉えてみると良いでしょう。
「学ぶ」とは「まねぶ」が語源だと言われていますが、まさにまずはまねをするところからはじめるのが大切なのです。
そして、とにかくできることをコツコツと進めてみてください。きっとやる気につながるはずです。
7.誰かに宣言する
どうしてもやる気がでないとき、思いきって他人に「いつまでにここまでやります!」と宣言してみるのはどうでしょうか。
言ってしまえばやるしかない。引くに引けない状況を自分からつくってしまうのです。
「ダイエットしたいけど、続くかなぁ」なんて場合は、「6月までに3キロ痩せます!」と周りに言ってみてください。
もしできなければ「なんだ、嘘か」となるので、信用度を下げないためにやるしかなくなります。
自分で自分を追い込めない人は、他人の力を借りてしっかり追い込んでみましょう。
これも、案外やりはじめたらすっとできるものですよ。
8.睡眠はとれているか
どうしてもやる気がでない。なぜかわからない。
というときは、睡眠が影響しているかもしれません。
「たくさん寝ているよ!」という場合も、質という点ではどうでしょうか。
もちろん一定の睡眠時間は必要ですが、いかに質を高めるかも大切です。
ここでは睡眠の質の上げ方については述べませんが、一度見直してみることをお勧めします。
やる気は健康状態とダイレクトに関係しますので、是非睡眠の質を追求してみてください。
9.まとめ
今回はやる気について考えました。
まず、マインドとして「滑り台」のモデルで考えること。
その上でなぜやる気がでないかを分析し、やる気が出るような立ち回りをしてみること。これらを提案しました。
普段やる気がでない人は、今一度立ち止まってやる気について考える機会をつくってみてはいかがでしょうか。